条件を設定する
実家じまいで活用できる補助金
実家じまいで取り壊す場合は、空き家解体補助金を活用できます。
空き家解体補助金とは、老朽化した空き家の解体費用の一部を自治体が補助する制度です。
- 周囲に危険を及ぼす可能性がある
- 地域の景観や環境に悪影響を与える
といった空き家が対象になることが多いです。
自治体によって支援内容や条件は異なりますが、多くの場合、解体費用の30~50%を補助するケースが一般的です。
補助額は数10万円から100万円が目安です。
空き家解体補助金の条件とは
空き家解体補助金の主な条件は以下の通り。
- 1年以上使用されていない空き家であること
- 現行の耐震基準を満たしていないこと
- 老朽化が進み倒壊の危険性が高いこと
条件① 空き家であること
補助金の支給条件として最も基本的なのが、「空き家であること」です。
空き家の定義については、空き家等対策特別措置法により法的に明確化されています。
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具体的には以下のような状態の住宅が「空き家」として認められます。
- 1年以上居住や使用がされていない住宅
- 人の出入りがなく、電気・ガス・水道などのライフラインが使われていない状況
また、自治体から「特定空き家」と指定された場合、その空き家は補助金の支給対象となる可能性が高まります。
特定空き家とは、放置すると倒壊の恐れがあり、著しく地域の保安や景観を損なう危険性があると判断された空き家のことです。自治体はこのような空き家を迅速に解体するため、補助金制度を活用しています。
条件② 現行の耐震基準を満たしていないこと
「現行の耐震基準を満たしていない建物」であることも、補助金支給の条件の一つです。
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日本の耐震基準は1981年(昭和56年)に大幅改定が行われており、それ以前(1981年5月31日以前)に確認申請を受けた建物は、現在の耐震基準を満たしていないと見なされます。
自治体がこの基準を重視する理由は、震災時の倒壊リスクが高い建物を減らすことで、地域の安全性を確保するためです。そのため、現行基準に適合していない住宅は解体を促進する対象となりやすいのです。
条件③ 老朽化が進み倒壊の危険性が高いこと
建物の老朽化が進み、倒壊の危険性が高い空き家も補助金の対象となります。
老朽化の程度は、国土交通省が策定したガイドラインをもとに、各自治体が独自の「住宅不良度判定」を実施して判断します。
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この判定では以下のポイントが評価されます。
- 建物の構造部分
- 防火性能
- インフラの整備状況
- 衛生状態
これらを総合的に判定し、点数化した結果が一定基準を超えると、不良住宅として認定されます(例:評点が100以上で不良住宅と判定)。
なお、実際の判定は自治体職員による現地調査を経て行われるため、専門家の判断が必要となります。
売却が目的なら解体しないのもアリ
実家は解体せず、そのまま売ることも可能です。
更地にした方が売りやすいでしょ?
と思う方が多いですが、古い家でも売れるケースはあります。
最近はリノベーションが流行っていて、まるで新築のような状態にできますから。
解体すると、補助金を使えたとしても数十万円以上はかかるので、そのぶん利益も減ってしまいます。
つまり、解体する前に
- そのまま売った方が得か
- 更地にした方が得か
を考えないと損をしてしまう可能性が高いです。
そのまま売るか解体するか判断するには
実家をそのまま売るか、解体するかを考えるときは
- 実家の売却価格
- 更地にしたときの売却価格ー解体費用
この2つを比べる必要があります。
まずは実家の価格をチェック
まずは実家のだいたいの価格を把握しておきましょう。
以下のサイトを使えば1分で価格をチェックできます。無料です。
査定結果がメールで届きますので、そしたら「更地の場合はいくらで売れるか」を聞きましょう。
同じ地域の過去のデータから売却価格の目安を教えてくれます。
次に解体費用をチェック
次に実家の解体にかかる費用を確認します。
以下のサイトで無料でチェックできます。
実家をほったらかしにすると・・・
実家を放置すると、「特定空き家」に指定される可能性があります。
特定空き家に指定されると・・・
- 固定資産税⇒6倍
- 都市計画税⇒3倍
と税金がはね上がります。
最終的に、勝手に実家を解体され、解体費用(200~300万円)が請求される始末。
ですので、売るなり解体するなり、早めの行動が大事です。
今回紹介したサイトは2つとも無料ですので、まずは気軽に利用してみてくださいね。